2005年 与論島のだらだら記
鹿児島県本土最南端の与論島。県外の人には与論島は沖縄県と思っている人も少なくはない。なにしろ20数キロ先は沖縄本土の辺土岬に対して、鹿児島本土の佐多岬までは500km近くもあるのだ。
与論島は周囲約24kmの珊瑚礁に囲まれた島。外洋に洗われるアウターリーフも広いところでは約1.5kmも沖にある。その内海はとても穏やかで、クリーム色の砂浜と珊瑚が作り出す世界があるのだ。
その与論島をカヤックで旅をしてきた。今回は「頑張らない。ダラダラ過ごす」をテーマに行動する。
与論に集まった仲間と、今回のテーマに沿ってダラダラと漕ぎ進む。特にテーマを決めなくてもこの海に浮かんだらいつの間にかダラダラとなってしまうだろう。
透明度の高い海に浮かんでいたら急にビールが飲みたくなった。すると与論に住む秀さん(与論島で様々な遊びのガイドの宿楽園荘を経営)が「出前頼みますよ」と携帯電話で知り合いの酒屋に港まで出前を頼んだのだ。
茶花港の防波堤に回り込むとオリオンビールが届いているではないか。お礼を言い、さっさと港を出る。薄いコバルトグリーンの海の上で乾杯!「ぷはぁ!うめぇ!」声にならない声があがる。これこそ極楽だぁ・・・・
その日はビールの酔いが醒めないうちに上陸。カヤックウェアのままタラソ風呂に入りこれまた極楽の時を過ごす。夜は夜で民謡酒場かりゆしに行き、夜中まで踊りまくったのだ。
今日も空は晴れわたっていた。だらだらと漕ぎ出しアウターリーフまで行ってみる。
リーフの外側では波が砕け散っていたが、内側は相変わらず緊張感のない穏やかな世界だ。1.5mほどの竹竿にハリスと針を付け魚の切り身の餌を付けて釣をしてみる。
ライフジャケットでプカプカ浮かび、スノーケルと水中眼鏡で釣り針を見ながらの釣だ。
釣とはまず1本の棒があり片方に糸と針がある。そしてもう片方にバカがいる。そんな言葉を聴いたことがあるが。我々もそのとおりだな。
小魚が寄ってくる。見える魚は釣れないと言うがここでは良く釣れるのだ。ここでは釣さえも緊張感がない。
べラやオニギスなどを釣る。もちろんキャチアンドリリースなんて事はしない。吊り上げた魚は素揚げにして全部食べるのだ。
水中眼鏡で海中観察をしていたらニモ(かくれくまのみ)がいた。「きゃぁ!かわいい!」女性達から奇声があがる。私も覗くと笑ったような顔でこちらを見ている。本当にかわいい。
でもイソギンチャクの触手に守られて、そのかわいらしい姿で近寄る魚をイソギンチャクに捕らえさせ、そのおこぼれを頂いているのだ。
なんか人間世界でもそんな人いるよなぁ・・・私のこれからの人生でも、人の形をしたニモには気をつけよう。
大潮の干潮時にだけ姿を見せる星砂で有名な百合が浜に向かう。以前カヤックで来たときには海中に沈んでいて、その上を通過しただけだった。
真っ青な空とクリーム色の砂浜。打ち寄せる漣。そして気名会う仲間達。砂の上に寝転ぶとアジサシが浜の対岸に下りてかわいい声で鳴く。天国の島なのだ。
また絶対来るぞ!誰かが叫んだような気がした。ひょっとしたら心の叫びだったのかもしれない。

ニモ。潜らなくても会えるのだ。

あまりに透明度が高いので空を飛んでいるような気持ちになる。

OrionBeerで乾杯!
何回やってもいい言葉だ。

百合が浜