9月8日 いい感じの晴れ晴れ。(カヤック移動距離8.5km)
フェリー「ニューコシキ」から降りると島に住む圭ちゃんと斎藤君が出迎えてくれた。今日から3日間で上甑島を1周する。
メンバーは秋田、関東、大阪など各地から集まった10名。それにスタッフのチームコマメ(身長155cm以下の小さな女性のみ入れるチーム)の亜紀ちゃんと祥子。そして私の計13名が集結したのだ。
里港のスロープへ向かい出艇準備。もちろん最重要課題のビール購入は手抜かりなくおこなう。
6艇のダブル艇と1艇のシングル艇に乗り込み漕ぎ出す。今回は女性が6名もいる。このようなキャンプツーリングで女性が約半分とは珍しい。
穏やかな東シナ海が出迎えてくれた。まずは目の前に浮かぶ近島に向かう。
近島は地層の断崖がすばらしいが、なにより海の透明度がものすごい。それぞれのカヤックから歓声があがる。
近島を適当にやり過ごし野島(やしま)に向かう。この島に上陸して少しだけ海水浴を楽しむ。屋久島出身の山田さんが早速貝を拾ってきた。
地元の斎藤君の案内で潮吹きと呼ばれる海食洞へ入る。エメラルドグリーンに海が光まばゆい。
今日は軽く漕いで市の浦キャンプ場に上陸。今夜はここで泊まる。まずはビールで乾杯!そして圭ちゃん手作りの(中甑島の平良で手作りパン・ケーキの「小麦工房はまだ」を経営している)パンを中心にした夕食を食べる。旨い!かごしまカヤックスの甑島ツアーでは圭ちゃんの手作りパンがメインメニューなのだ。
酒に溺れるものや喋り捲る関西人など思い思いに夜を過ごす。中学の先生で知人の原ポン先生が同僚と差し入れを持って激励にきてくれた。実は原ポン先生もこのツアーに参加したかったのだが今日は金曜日。しかも生徒を呼んでいたのでさすがに休むわけにはいかなかったようだ。たとえ仮病を使ったとしてもすぐにこの小さな島では判るしね。
それぞれの夜はふけていったのだ。
9月9日 最初は晴れ。でも午後から豪雨! (カヤック移動距離22km)
今日が今回最大の難所を漕ぐ日だ。しかも大潮。だがみんなの気合は十分だ。漕ぐぞ!まずは射手崎の間にある満潮時しか抜けられない海峡(瀬戸口)に向かう。
海峡は予定通りに北側の海へと繋がっていた。ちょうど潮止まりの時間だったのでそれほど潮流も速くは無い。みんな歓声を上げならが漕ぎぬける。もっとも一番声を上げていたのは地元の圭ちゃんだった。
海峡を抜けても雄大な断崖は続く。みんなぽかんと口をあけたまま見上げている。
いくつもの岩の間を抜け、いくつかの穴(海食洞ね。今回も海食洞を見つけたら「穴があるから入ろうぜ!!」と入りまくったのだ)に入りまくり。西崎から海峡を漕いでラグーン(潟湖)のある長目の浜に着いたのだ。
長目の浜に上陸して狭い浜を越えるとなまこ池が広がっていた。その名のとおりこの池にはナマコがたくさん生息している。12月にの短い時期にだけナマコを獲り出荷しているそうだ。
祥子が飛び込む。ジョイカムさんや圭ちゃん、くみちゃんも叫びながら飛び込んだ。この池は淡水と海水が混ざるのでうすい塩味だ。きんに君は相変わらず筋肉増強のためかむしゃむしゃ食べている。
今日は午後から豪雨との予報だ。もっと遊びたいが先を急ぐ。漕ぎ出すとすぐに穴が!もちろん潜り抜けて遊ぶ。
そこからは雄大な断崖が続く。地層がチョコレートケーキのように見えると叫ぶ圭ちゃん。それぞれが思い思いに浸っている。秋田から参加の飯田さん田中さんも自然に浸っている。ジョイカムさん、やすよちゃんは相変わらずうるさいぐらいに叫んでいる。
境瀬を越えた浜に上陸。ランチにする。海に浸かるもの昼寝をするもの思い思いに過ごす。この後に難所の甑大明神の瀬戸を通るので潮止まりを待っているのだ。上ちゃんが上半身裸で海に浸かっているがまるで温泉に入ってるようで可笑しい。
山田さんやイケメン斎藤君が中心に貝を拾ってきた。秋田の田中さんも初めて貝拾いを楽しんでいる。
時々雨が降る。なんとか中甑に着くまではもってくれよ。
甑大明神橋を目指して漕ぎ出す。
この橋は上甑島と中甑島を繋ぐ吊橋だ。私が始めて甑島をサイクリングで走った30年前はもちろん無かった。圭ちゃんが嫁いできた時もこの橋は無かったそうだ。その頃の平良(中甑島の集落)の話を色々と聞く。
瀬戸はそれほど波も立たずにしかも追い潮で流れていた。ただ漁船が来ると危険なので瀬戸の端をさっさと漕ぎぬける。
やったぜ!甑大明神の奇岩が出迎えてくれた。あとは中甑の集落まで淡々と漕ぐだけだ。
中甑のウータン浜に上陸した。海でみんなではしゃぐ。上陸して準備をしていたら猛烈な豪雨が降り出した。とてもキャンプができる状態ではない。だが地元の圭ちゃんが交渉して大きな軒下を借りることができた。さすがジモッチィ。
一晩中豪雨は続き、雷も近くに落ちたようだ。
9月10日 曇り時々雨 (カヤック移動距離15km)
今日が最終日だ。残りの約15kmを漕ぎぬくぞ!
まずは追い風に乗り茅牟田崎を目指す。すると1艘の漁船が近づいてきた。圭ちゃんのお父さんの「悠斗丸」だ。嫁の事が気になり追いかけてきたのかと思いきや「お父さんはたぶん自分がカヤックに乗りたいんだ」と圭ちゃん。嬉しい応援だ。
ジョイカムさんの今年の新兵器パラソルでの帆を張り後ろからの風を受けて進む。だがこのパラソルは本当はストームマシーン(強力水鉄砲)からのシールド用に持参したものだ。だがその絶大なる威力は素晴らしいものがあった。
難所のはずの茅牟田崎もなんなくクリヤー。風浦となり断崖と洞窟を堪能しながら里港を目指す。
簑掛浦をすぎるとパカッと切り取ったような岩が見えてきた。獅子の口だ。その狭い水路を抜ける。もちろん楽しくないはずがない。
後は里港まで残り数キロ。だが上甑島は甘くは無かった。板倉瀬で激しい向かい風と強い向かい潮でいくら漕いでも進まなくなる。すぐ横にある岩がいつまでも動かない。つまり海のルームランナー(かなり古いなぁ・・)状態でいくら漕いでもその場に留まっている。GPSの表示も時速0km!!
だがわずかではあるが進んではいる。みんなもまだ元気そうだ。上ちゃんも「うおりやぁ!!」と叫びながら漕いでいる。牽引した方が早いのだが出来る事なら全員自力で1周してもらいたい。「頑張ろうぜ!」声を出してみんなに気合をいれる。
岩を回り込み岸沿いの反流を捕まえると速度は一気に時速5kmに上がる。最後の殿崎を回ると里港が見えてきた。そして潮流からも抜け出した。
「もう終わりかぁ・・・」そんな声を聞きながら3日前に出発した港へ帰り着いた。
高速艇で8名が串木野へ帰ってゆく。残りは斎藤君の家サイトウハウスへお邪魔して泊めてもらった。夜は斎藤君のお母さんと圭ちゃんの手作りの食事をいただく。
サイトウハウスは家族全員がクリエイティブな仕事をやっている素敵な家族だ。夜には原ポン先生もやってきてさらに盛り上がる。
来年は上甑島だけではなく中甑島、下甑島の甑島列島ツアーを行います。
この島でのこのようなツアーは初めてですし(世界初!)今後もなかなか出来ないツアーですのでご希望の方は気合と根性と体力。そしていっぱいの好奇心をもってご参加ください。